経口避妊薬「トリキュラー」は低用量ピルの代名詞

低用量ピルにはいろいろな商品がありますが、トリキュラーは第二世代3相性ピルに分類されます。
第2世代のピルは、レボノルゲストレルとエチニルエストラジオールというホルモンが主成分です。
レボノルゲストレルは黄体ホルモンの一種、エチニルエストラジオールは卵胞ホルモンの一種です。

第2世代の低用量ピルは1970年代に開発されたものですが、低用量エストロゲンでしっかりと効果がある画期的な製品です。
3相性と言うのは、含有されているホルモンの量を少しずつ変化させて3段階にしています。
これは、ヒトの体のホルモン分泌にできるだけ近づけているためです。
人のホルモン分泌に近いので、服用中に不正出血が起きる頻度が少ないということも第2世代3相性ピルの大きな特徴です。

処方されたトリキュラーを見ると、1シートの中に赤い錠剤と白い錠剤と黄色の錠剤が入っています。
色によって含有されているホルモンの量が微妙に違うのです。

トリキュラーは日本では最もポピュラーな低用量ピルで、最も多く処方されています。
ピルを使っている女性のおよそ40%がトリキュラーを使用していると言うデータもあります。

トリキュラーをきちんと服用すれば、望まない妊娠を回避できる確率は99%だと言われています。
また、避妊だけではなく生理痛がつらい女性や月経前症候群(PMS)や大人のニキビや子宮内膜症にも効果があります。

フランスのピルの普及率はおよそ40%でドイツはおよそ50%なのに対し、日本の普及率はわずか2%ほどと極度に普及率が低いのが現状です。
まだまだ抵抗がある人も少なくないようですが、進学塾の中には、生理痛がある人は低用量ピルを早めに服用して受験日に万全の体調で臨めるようにと指導しているところもあります。

中学生や高校生の娘さんを持っているお母さんやお父さんの中には、ピルは避妊の為に使う薬だという認識しかない人が多いようですが、もっともっと勉強してほしいものです。

「そんなものを飲んだら、将来赤ちゃんができにくくなるのではないか」、「がんになりやすくなると言う話を聞いたことがあるけれど」等の不安もあるでしょう。
しかし、これらの不安は全て誤解です。

トリキュラーの飲み方と副作用

トリキュラーなどのピルを飲むと、いろいろと副作用があるのではないかと心配な人もいるでしょう。
よくある質問に、がんになりやすくなるのではないか、という心配が多いです。
しかし、これは逆です。
低用量ピルは、卵巣がんや子宮体がんや大腸がんのリスクを下げます。
遺伝子性乳がんや遺伝性の卵巣がん症候群に対しても発症リスクを0.6倍に下げると報告されています。

乳がんに対しては、ピルと乳がんの発症には関連性がないと言うデータと多少関係があると言うデータが入り乱れていると言うのが現状です。
しかし、最も高いデータでも低用量ピルを服用した場合の乳がんの発症リスクは、1.24倍となる程度です。

服用を止めた後ちゃんと妊娠するのかといった心配や赤ちゃんができにくい体質になるのではないか、と言った心配も良く見られますが、これも逆です。
低用量ピルを飲んでいた方が妊娠しやすくなります。

女医さんの多くはピルを服用して生理をコントロールします。
生理は建設と破壊の繰り返しです。
子宮内膜を作り、受精していないと判断したら子宮内膜をはがして取り壊して生理時の出血として体外に排泄しているのが、月経です。
この回数が多いほど子宮や体には負担がかかります。

ピルを服用して無駄な排卵を抑えることで体の負担を軽くして、赤ちゃんが授かりたい時にタイミングよく妊娠できるようにコントロールする女医さんが多いのです。

血栓ができやすいという噂もよく聞きますが、これも10万人あたり1~2人ほど多くなるといった程度です。
ただしタバコを吸う人は血栓症のリスクが大きく跳ね上がります。
ガイドラインには1日15本以上の喫煙者には処方してはいけないことになっていますが、1本でもタバコを吸う人は処方しないと言う婦人科も多いです。

頭痛や吐き気の副作用を訴える人もたまにいますが、種類を変えると大丈夫なこともあるし、多くの場合は軽度で次第に慣れてきて大丈夫になっています。

ピルには21錠タイプと28錠タイプがあります。
初心者は28錠タイプをお勧めします。
28錠タイプの場合は、番号順に1から順番に1日1錠を飲むだけです。
できるだけ同じ時間に飲むのがベターです。

食事の影響はないので、寝る前でも朝起きた時でもいつでもOKです。
飲み忘れる可能性が少ない時間帯に飲むようにすると良いでしょう。